健康管理、メンタルヘルス

HOME >  業務案内 >  健康管理、メンタルヘルス

 
健康管理、メンタルヘルス

 自分の健康は自分で守るという考え方は社会的に広く認められていますが、企業として、社員の健康管理にどのように関わっていけばよいのでしょうか。


 ひとつには法的な側面があります。労働安全衛生法において、健康診断や健康の保持・増進措置等、社員の健康管理について、義務が定められています。また民法上、病気の社員が就業条件や職場環境によって重篤な状態になった場合は、健康管理面の安全配慮義務違反とみなされ、企業責任を問われることも考えられます。
 次に、健康管理は社員の福利厚生の一環であると考える側面があります。そして近年では、労働人口の減少や高齢化社会を見据えて、健康管理を経営的な課題ととらえ、戦略的・計画的に取り組む「健康経営」の考え方も広がりつつあります。これにより休職率・離職率の低下や生産性の向上、企業イメージの向上も期待されています。
 メンタルヘルスも健康管理の一環ですが、働く人の受けるストレスは拡大する傾向にあり、精神障害等に係る労災補償の請求件数、認定件数も増加傾向にあります。心の健康問題では、障害の早期発見・早期治療にとどまらず、仕事の過重、不快な職場環境、人間関係等の職場におけるストレス要因を改善して、社員のメンタルヘルスを向上させ、健全な職場を作っていくことが望まれます。

健康診断

 労働安全衛生法第66条では、健康診断を実施することが定められています。
法に定められた主な健康診断には次のものがあります。

a. 常時使用する労働者への雇入時の健康診断
b. 1年以内毎に1回実施する定期健康診断
c. 労働安全衛生規則第13条に規定された有害業務(暑熱、じんあい、騒音、有害物、深夜業など)に常時従事する労働者に対する特定業務従事者の健康診断
d. 有害な業務に従事する労働者に対して実施する特別の項目についての健康診断(特殊健康診断)

メンタルヘルス

  労働安全衛生法第70条の2第1項の規定に基づき、平成18年3月にメンタルヘルスに関する指針が公表されています。
「労働者の心の健康保持増進のための指針」
 (改正 平成27年11月30日健康保持増進のための指針公示第6号)
 この指針では、ストレスの原因となる要因は、仕事、職業生活、家庭、地域等に存在しており、働く社員自身がストレスに気づき、これに対処すること(セルフケア)の必要性を認識することが重要であるとされています。そのために事業者は、「心の健康づくり計画」を策定・実施するとともに、「ストレスチェック制度」に関する規程を策定し、次の一次から三次の予防措置を円滑に実施する必要があるとされています。

一次予防: 職場環境等の改善を通じて、メンタルヘルス不調を未然に防止する。
二次予防: メンタルヘルス不調を早期に発見し、適切な措置を行う。
三次予防: メンタルヘルス不調となった社員の職場復帰を支援する。

ストレスチェック制度

 平成26年6月の労働安全衛生法の改正により、ストレスチェック制度が定められ、50 人以上の事業所では、平成27年12月から、毎年1回、この検査を実施することが義務付けられています。
 さらに、平成27年4月に、ストレスチェック制度を進めるための指針が公表されています。
「心理的な負担の程度を把握するための検査及び面接指導の実施並びに面接指導結果に基づき事業者が講ずべき措置に関する指針」
  (改正 平成30年8月22日心理的な負担の程度を把握するための検査等指針公示第3号)
 このストレスチェック制度は、一次予防を強化するもので、次の目的を持っています。

  • 定期的に社員のストレス状況について検査を行い、本人にその結果を通知してストレス状況について気付きを促し、個々人のストレスを低減させる。
  • 検査結果を集団ごとに集計・分析し、職場におけるストレス要因を評価して、職場環境の改善につなげ、ストレス要因を低減する。
  • ストレスの高い社員を早期に発見し、医師による面接指導につなげて、社員のメンタルヘルス不調を未然に防止する。

 健康管理、メンタルヘルスに関するご相談は、保健衛生を専門とする労働衛生コンサルタントや医師である労働衛生コンサルタントが対応いたします。

<労働安全衛生法>

(健康診断)

第66条 事業者は、労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、医師による健康診断を行わなければならない。
2 事業者は、有害な業務で、政令で定めるものに従事する労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、医師による特別の項目についての健康診断を行なわなければならない。有害な業務で、政令で定めるものに従事させたことのある労働者で、現に使用しているものについても、同様とする。
3 事業者は、有害な業務で、政令で定めるものに従事する労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、歯科医師による健康診断を行なわなければならない。

(心理的な負担の程度を把握するための検査等)

第66条の10 事業者は、労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、医師、保健師その他の厚生労働省令で定める者(「医師等」)による心理的な負担の程度を把握するための検査を行わなければならない。

(健康教育等)

第69条 事業者は、労働者に対する健康教育及び健康相談その他労働者の健康の保持増進を図るため必要な措置を継続的かつ計画的に講ずるように努めなければならない。

(健康の保持増進のための指針の公表等)

第70条の2 厚生労働大臣は、第69条第1項の事業者が講ずべき健康の保持増進のための措置に関して、その適切かつ有効な実施を図るため必要な指針を公表するものとする。